自己破産へのこんな質問

法人税法には営業権の評価方法は定められていません。
ここでは一般的な計算方法を紹介します。
 純資産価値評価法=今後の予想利益を資本還元して求めた企業の自己資本価値から純財産価額(時価ベース)をマイナスして営業権の価額を算出します。
 超過収益還元法=同業種の平均利益を上回る今後の予想利益の超過額を資本雅几して算出します。
 純利益法=過去または将来の利益合計額(または業種平均を超過する利益額)を営業権価額とする方法です。
 谷相続税評価方法=平均収益額を上回る超過利益額が将来十年は出るものとして、その超過収益 額を現時点にひきなおした金額を基本とする方法です。
 実務的には、前記いくつかの方法の平均値をとるか、専門家の調査結果をもとに当事者間の需要と供給の力関係で決定されています。
 営業権の償却=商法では、営業権を購入した会社は取得後五年内に毎期均等額以上(一時償却も可能)償却をしなければならないと定めています。
法人税法では毎期決算で好きなだけ損金処理(任意償却)してよいことになっています。
 親会社が子会社を合併する場合または子会社間での合併をする場合、親会社の持ち株を一〇〇%(子会社間合併で一〇〇%が困難場合は同一構成比率)にしてから合併比率を一対一とし、帳簿価額で財産を引き継げば課税問題も発生することはないはずです(営業譲渡と異なる)。
ところが状況によっては、親会社が受け入れ時に資産価額をアップするために合併差益が発生し、課税されるケースも出てきます。
ここで有効なのが抱合株式の利用ですが、税務上も難解な分野です。
 合併以前に存続法人が消滅法人の株式を所有していた場合、これを抱合株式(だきあい、またはだきあわせかぶしき)と呼びます。
たとえば親会社が子会社を吸収合併する場合に、親会社の所有する子会社の株式を抱合株式と呼びます。
もちろん抱合株式は、親子関係にない会社間の合併でも起こりますが、同様の扱いとなります。
 合併に際して、存続法人はこの抱合株式(消滅法人の株式)に対して、一般的に、合併による存続法人の株式を割当しません(その分だけ無増資)。
その結果、消滅法人ではなにももらわないことになるので清算所得が発生しません。
次に存続法人では、その抱合株式は合併後当然消却してしまいます。
この抱合株式の消滅取引は自己株式の消却と異なり資本取引に該当しないけれども、資本取引に準ずるものとして合併差益等相殺充当処理することになっています(詳細省略)。
 この意味する重要ポイントは、含み益のある会社を吸収合併する場合、この抱合株式の消却損失を使えば、また、存続法人が含み益ある資産を時価言受け入れてもその評価益について課税されない点にあります。
 注意するのは、存続法人が抱合株式に新株式を割り当てなかったことによって発生した合併減資が抱合株式消却損失を上回る場合(つまり抱合株式の帳簿価額が額面価額以下の場合)には、その超過額は存続法人の益金として課税されることになっています。
 なお、抱合合併の場合にはみなし交付金の問題に一応注意が必要です。
これはM&Aで合併を意図して吸収先の会社の株式を取得して、抱合株式のメリットを使って、清算所得課税(吸収先)を免れようとするケースが横行したことから、税務当局が歯止めをかけた規定です。
清算所得課税を不当に免れているとみなされる場合に適用されますが、通常の子会社吸収合併では適用されないで ところで、親子会社では原則ありませんが、合併以前に消滅法人が存続法人の株式を所有している場合忙は、合併後、存続法人は自己株式を所有することになります。
この自己株式については売却処分のはかに消却する場合があります。
自己株式の消却は資本取引に該当するので、発生する消却損は、まず減資差益があればそれと相殺し、ない場合は税務上損金となりません。
 一〇〇%子会社同士の合併とすると、合併比率は一対一とし、帳簿価額で財産を移転すればよいことから、まったく無税で合併できることになります。
仮に一〇〇%子会社とならなくてもできれば、子会社の株主構成をほぼ同一にしておけば同様にできることになります。
 ただし、子会社間で資産の含み益等があるために株価が異なる場合には、対等合併ではなく合併比率は一対二などとなります。
その場合には、株価の高い子会社が株価の低い子会社を吸収合併します。
逆に行うと、消滅子会社で清算所得課税が発生することになるので注意してください。
 子会社といっても独立した法人であって、株主有限責任の原則からみて、株主としての親会社には子会社の損失負担をする責任はないはずです。
しかし、多くの場合、親会社が社長を派遣し経営責任を負っています。
そしてこれ以上の事業継続がかえって深みにはまり負担の増加をもたらすといった事態を避けるという経営判断の結果として、子会社の解散や第三者に子会社を譲渡する場合があります。
こうした状況下では、子会社の従業員、債権者に対して退職金の負担、債権放棄や債務の引き受け、株式の無償譲渡といった事態も起こり得ます。
この撤退関連の費用または損失は社会通念的にみても親会社の費用として認められることになります。
 逆にいえば、そのような経営判断に合理性が認められなければ、寄付金の扱いとなってしまいます。
 不況が続き、親会社M社は債務超過の子会社S社の経営危機に対して、商圏の確保、原材料の安定供給のために、運転資金の無利息融資、人材の無償派遣、販売支援などの手をつくしました。
その後、次の方針を採用することにしました。
 解散する場合=親会社M社は、結局、不採算事業から撤退を決断し、S社は不良資産の整理損失や従業員の退職金等で多額の損失の計上する一方でM社からの債務免除益を特別利益に計上し、この状態で解散することになりました。
M社での債務免除の取り扱いについては前述のとおり貸倒損失となります。
また、子会社に対する投資株式は処分損失処理できます。
 債務免除するが事業を継続する場合=親会社M社としては、不採算事業から撤退を決断し、遊休資産等の処分、親会社の無利息融資、従業員の解雇を行いますが、一部旧設備と残った人員により新規の事業で再出発させることにしました。
この場合、M社が行った債務免除について、寄付金ではなく貸倒損失として費用性が認められるのは、債務免除をしなければ立ちゆかない不可避的な事情があることと、この撤退と支援策によってS社が再建の見通しが明らかな場合です。
 子会社では債務免除益を特別利益に計上され、税務上の繰越欠損金を相殺充当します。
 第二会社として事業を継続する場合=状況は先ほどと同様に、不採算部門から撤退し一部営業を継続したい場合で、S社は親会社であるM社からの債務を残して優良資産、M社以外の負債それに従業員(一部解雇)を含めて新設の第二会社へ営業譲渡します。
その結果、旧S社はM社に対する債務だけの会社となります。
そこでS社は解散し同時に第二会社はS社に商号変更し、新S社として事業を継続してゆきます。
ここで問題は、S社は事業継続可能なのに親会社M社だけの貸倒損失を計上したいために行った行為ではないかという点です。
存続会社(第二会社)の事業内容がほぼ同一で実際にS社の事業は継続しているとか、債務免除しなければならない状況にまで差し迫ってはいない場合には、M社の旧S社への債務免除は貸倒損失とは認められず、贈与(寄付金)と認定されます。

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